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執筆者の写真江川誠一

COVID-19のPCR検査に関する思考実験

あいつの感染者が国内に0.017%(2万人)いると仮定(注1)

インフルの今シーズン累計患者数推計は、3/8までで722万人(注2)

ここに2万人の半分(注3)の1万人が紛れ込んでいる(0.14%)と仮定

あいつとインフルとでは症状で見分けがつかないことから、この722万人をあいつの感染の疑いのある軽症者集団とみなし、どうにかこうにかPCR検査をしたとする(注4)

PCR検査の感度と特異度をともに99%と仮定すると(注5)、インフルのみ罹患721万人の1%に当たる7万2100人が偽陽性、あいつの感染者1万人は偽陰性100人で9900人が陽性となる。

合計8万2000人の陽性者を感染症指定医療機関に入院させる必要。だが真の感染者はその12%の9900人のみで、残りは貴重な医療リソースをかなりの期間、ただただ占有することになる。

要するに、無症状者集団は当然として、感染者の割合が0.14%程度の軽症者集団の全数検査はその弊害があまりに大きく、それが1%に上がっても陽性者の半分は偽。

ということで、感染者の濃厚接触者や他の患者のうち、医師が入院が必要な肺炎が疑われると判断した場合等において(注6)、PCR検査へ進むという戦略を我が国はとっている(注7)。

ちなみに、現時点で最大のクラスターである大阪のライブハウス群では、のべ710人以上の参加者・関係者のうち、83人の感染者となっており、結果として感染者の割合が約12%の集団であった。

これでも強制的な全数検査は実施せず、追跡と経過観察でどうやら終息したようだ。

どうやらこの国は、元々の挨拶特性やエチケット習慣に加え、この間の市民の行動変容とクラスター潰しによって、終息の目安となる「R0<1」(一人の患者が周囲にうつす人数一人未満)を3月上旬より達成しているようです。

この継続には大きな犠牲が伴いますが、そのケアに留意しつつ、「密閉・密集・密接」の3条件回避をベースに、考え工夫し行動していくしかないんでしょうね。

この機会に私は、何か新しいことをやってみたいと思っています。

・・・・・・・・・・

以上、すべてネット上の情報から書いているので、目新しいことは何一つございません。検査の有効性については、医学生が最初の方で習うって、知らない誰かがTwitterで書いてました(未検証)。

事実と仮定が混在。仮定には注釈。仮定に仮定を積み上げていますので、数字そのものにはあまり意味なし。

あくまで思考実験です。

 

注1 国内感染者は3/20時点で約1000人だが、韓国の「感染者8800人÷人口5200万=0.017%」という状況を仮定

注2 https://www.mhlw.go.jp/content/000607830.pdf

注3 軽症者8割の半分強が病院に行くと仮定。インフルエンザとあいつの重複罹患の割合などについて軽くググったけど関連報の収穫ゼロ

注4 韓国でさえ累計約30万件なので到底無理だが

注5 実際は感度40〜70%?、特異度90〜99%?

注6 この場合の感染者の割合って算出されてそうだけど見つからず

注7 韓国の戦略について:感染者8800人のうち、どう少なく見積もっても2000〜3000人レベルの偽陽性が含まれているはずなんのだが...。それでも医療崩壊に至る手前で終息に向かいつつあるので本当に良かったと思う。偽陽性をキャパに収める工夫(元々大容量、法律等に裏付けられた早期退院スキーム)、偽陽性を最小限に止めるための工夫(簡易検査の地域限定、施政者の素晴らしいリスクコミュニケーション力、検査陽性後の何らかの仕分け、感度・特異度の高いキット・手技等)が上手だったのか?このへんは落ち着いてからの専門家の分析を待ちたい(まだ見当たらない)。


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