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執筆者の写真江川誠一

パラレルワーカーな日々⑨副業追加

(本ブログはアスリックニュース2023年9月号からの転載である。)


今年の3月末から、自宅の離れをシェアハウスとして使い始めた。

使われなくなって11年の空き家に、現在、3人の学生が住んでいる。

そのうちの一人がシェアハウスの実行者で、彼に一括して離れを貸し、管理運営の一切を任せている。


私はシェアハウスの大家さんであるが、現在はシェアハウスの一員でもある。

というのは、私のプライベートゾーンを開放している状態だから。シェアゾーンに浴室、便所、台所はなく、玄関は内からしか鍵がかからない。

離れとの仕切りを無効化し、私のプライベートゾーンの浴室、便所、台所、玄関等を暫定的に使用させている。

予定では9月末にリノベーションが終わり、私にプライベートが復活し、シェアハウスは正式なスタートを切ることとなる。



共同生活を始めて5ヶ月が過ぎた。

学生に年齢と価値観が大きく異なるおじさんが混じった共同生活である。

おじさんは規則正しく型にはまる。学生の行動は自由かつずぼら。


冷蔵庫には、消費期限切れの鶏肉やラップなしの食べかけ皿。

トイレットペーパーが驚異的スピードで減ると思えば、10年間詰まったことのないトイレが詰まる。

夜、学生が外出中に風呂に入ろうとしたら、そこには干された大量のパンツ。

おじさんとしてはストレスが溜まるが、9月末までのこととできるだけ我慢し、時々注意し、辛抱ならなくなればルールとして文章化する。


一方で、おじさん側に良い刺激となることも。

固定観念や慣習に縛られ、惰性に流されていた日常を見直す契機になることや、感化され考えや行動を変えたことがいくつかある。

例えば、自宅に帰るととりあえずテレビをつけるということをしなくなった。

若者はテレビでテレビ番組を見ようとしない。

そのようなライフスタイルであることを知識として分かってはいたが、目の前でそれが実証されると、習慣的につけることがとても恥ずかしく感じたのだ。

与えられた選択肢から与えられた番組を選び、それを受け身でだらだらと見たり見なかったりという行為が、とんでもなく恥ずかしいことなのではないかと。


このシェアハウスの大家さんという副業。

本格始動後、どのような展開になるかいまだ予想がつかない。

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