コロナ禍でアーティストによる通常のライブ活動は止まったままだ。
2/15、ナゴヤドームで踊るPerfumeを観た。
しかし次週の東京ドーム公演は中止に。
その後、影響の長期化が確実になる。
そして、無観客オンラインライブに舵を切る動きが見られるようになった。
6/25、サザンオールスターズの無観客配信ライブ(1)が行われた。
公開されている数字から経済的な効果と特徴を考察してみたい(未参戦)。
このライブのチケット売上は、日産スタジアム(2)を満員にするのとほぼ同じだったようだ(費用は適切な資料が得られなかった)。
配信ライブ:3,600円×18万人= 6億4800万円
通常ライブ:9,500円×7万人= 6億6500万円
地方の1万人収容のアリーナと比較すれば約7倍のチケット売上になる。
ただし、通常ライブでのグッズ販売は、チケット料金の半分程度の1人平均約5千円(3)にも上る。
これが配信ではかなり少なくなるだろう。
予習復習やコレクション等のためのダウンロードやDVD等の購入もしかりだ。
一方で配信ライブでは、投げ銭やプレミアムビューなどの課金方式が思いつく。
これらを含めてライブDVDとの違いを出す工夫が要りそうだ。
会場周辺での消費(飲食、宿泊、交通費)、警備やテント等の設備に関する支出は配信だとほぼ蒸発。
このほか、グッズ以外のライブ参戦服や装備の購入もモチベーションの低下が避けられない。
ライブビューイング関連や、大型モニター、スピーカー、ヘッドホンなどの需要にはプラスに作用する。
オンライン化するにあたりビジネスモデルは再構築されていくだろう。
空間的に離れていても、共感や共鳴できるライブにできるかどうかが重要である。
8/16、サカナクションのオンラインライブ(4)に参戦した。
主観を述べたい。
<対面の上位互換だと思ったこと>
・音が抜群にいい(ライブDVDと同じ)
・全員S席(ライブDVDと同じ)、かつカメラ目線がとても多い
<対面の下位互換だと思ったこと>
・ワクワク感はリアルにかなわない(ライブDVDよりはある)
・MCは目の前に観客がいない分、ライブ感がない
・どうしても通信が途切れる時がある
<オンラインならではの付加価値だと思ったこと>
・ビール飲みながらラフに参戦可
・ライブDVDにCGエフェクトを乗せ、時々PVがミックスされた感じに
・チャットで知らない他の観客と盛り上がれる
何れにしても10年程前、宇多田ヒカルのUstream配信生中継(無料)を見たときのことを思うと隔世の感である。
有料配信ライブはこれから急速に進化するだろう。
9/26のOfficial髭男dismが楽しみだ(参戦予定)。
(1) https://2020live625.southernallstars.jp
(2) 横浜国際総合競技場。現在の日本で最も収容人数の多い会場
(3) 参考:ぴあ総研「ライブグッズの購入に関する調査結果」2019年4月
(4) https://sakanaction.jp/feature/sakanaquarium_online
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